キシリトールは白樺などの樹木から得られる天然の糖で、虫歯菌がこれを摂取しても、分解して酸を作ることができません。つまりキシリトールは、虫歯を作らない糖分だといえます。しかしながら、キシリトールを使っている食品は全て虫歯の原因にならないのでしょうか?
答えは「No!」です。
理由は、その食品の原材料の表示を見ていただくとわかります。多くの物がキシリトール以外の甘味成分を含んでおり、キシリトールの含有量も10~100%までと様々です。つまり、甘味成分としてキシリトールを使っていたとても、他に砂糖(ショ糖)や水飴を使っているものは、虫歯の原因になりえるということなのです。
テレビのコマーシャルや番組で紹介されると、人間はそのまま信じてしまいやすいものですが、前述の電動歯ブラシの件と同じ様に、その物の全ての性質・性能を示しているわけではありません。
それでは何を基準に選べばいいかということですが、日本トゥースフレンドリー協会(非営利団体)で実験的に虫歯を作らないと確認された食品に「歯に信頼マーク」をつけることを認めていますので、これを参考に選んではいかがでしょうか。
また、厚生労働省では、虫歯の原因になりにくい食品と歯を丈夫で健康にする(再石灰化を促進することです)食品に対して「特定保健用食品(トクホ)マーク」を与えていますので、こちらも選ぶ際には、チェックしてみてください。
最後に、キシリトール食品を摂取しても他の砂糖を含む食品を食べれば、虫歯になり得ますし、ましてや虫歯が治るわけではないことをお忘れなく!