歯周病について知ってほしい! 第21号 朝起きると口の中がネバネバするのはなぜ? - 武蔵小山 よしだ歯科クリニック|痛みの少ない丁寧な治療

口のネバつきと歯周病の関係を歯科医師がわかりやすく解説

— 武蔵小山のよしだ歯科クリニック

「朝起きると、口の中がネバネバする」

「舌や歯の表面がベタベタする感じがする」

「口をゆすいでも、すっきりしない」

このような経験はありませんか?

朝の口のネバつきは、誰にでも起こり得るものです。睡眠中は唾液の分泌量が減るため、起床時に口の中が乾燥したり、ネバついたりすることがあります。

しかし、ネバつきが毎朝強い、以前より気になるようになった、口臭や歯ぐきからの出血もあるという場合には、お口の中の細菌や歯周病との関係も考える必要があります。

今回は、朝の口のネバつきが起こる理由と、歯周病との関係、そして歯科医院で確認できることについて、患者さんにもわかりやすく解説します。


朝、口の中がネバネバするのはなぜ?

大きな理由の一つが、睡眠中に唾液の分泌量が減ることです。

唾液には、

  • 口の中を洗い流す
  • 口の中を潤す
  • 食べ物や細菌などを流す
  • 口腔内の環境を保つ

など、さまざまな働きがあります。

ところが睡眠中は唾液の分泌が少なくなるため、日中と比べて口の中が乾燥しやすくなります。

その結果、口の中の細菌やその代謝産物などが残りやすくなり、起床時にネバつきを感じることがあります。


「朝だけネバネバする」なら問題ない?

必ずしも病気というわけではありません。

健康な人でも、睡眠中の唾液分泌量の低下によって、朝に多少の口の乾燥やネバつきを感じることがあります。

ただし、次のような状態が続いている場合は、一度お口の状態を確認してみることをおすすめします。

☑ 毎朝、強いネバつきを感じる

☑ 日中も口の中がネバネバする

☑ 口臭も気になる

☑ 歯ぐきから血が出る

☑ 歯ぐきが腫れている

☑ 歯石がたくさん付いている

☑ 歯周ポケットが深いと言われたことがある

特に口臭・出血・歯ぐきの腫れなどが一緒にある場合は、歯周病の可能性についても確認することが大切です。


口のネバつきと歯周病には関係がある?

歯周病では、歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)が蓄積し、細菌による炎症が起こります。

プラークは単なる「食べかす」ではありません。

多くの細菌が集まり、バイオフィルムを形成しています。

そのため、プラークが十分に除去されない状態が続くと、口の中の細菌量が増え、歯ぐきの炎症や口臭などにつながります。

睡眠中は唾液による自浄作用も低下するため、起床時に口の中のネバつきを強く感じることがあります。


「ネバネバ=歯周病」とは限りません

ここは非常に重要です。

口のネバつきだけで、歯周病と判断することはできません。

ネバつきには、

  • 睡眠中の唾液分泌量の低下
  • 口呼吸
  • 口腔内の乾燥
  • プラークの蓄積
  • 舌の汚れ
  • 歯周病

など、さまざまな要因が関係します。

そのため、

「朝、口がネバネバするから歯周病だ」

と決めつけることも、

「朝だけだから問題ない」

と放置することも適切ではありません。

ほかの症状や、お口の中の状態を含めて判断することが大切です。


口臭もあるなら要注意

朝のネバつきと一緒に、

「口臭が気になる」

という場合があります。

口臭にはさまざまな原因がありますが、歯周病もその一つです。

歯周病では、歯周病菌の活動によって口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSC)が発生することがあります。

特に、

  • 朝の口臭が強い
  • 一日中口臭が気になる
  • 歯ぐきから出血する
  • 歯石が付いている
  • 歯ぐきが腫れている

という場合には、歯周病について一度確認することをおすすめします。


朝の口の中では細菌が増えている?

睡眠中は唾液の分泌が減少するため、唾液による口腔内の洗浄作用が低下します。

そのため、起床時には口腔内の細菌数が増えていることが知られています。

ここで大切なのは、

「細菌をゼロにすること」ではありません。

口の中には、健康な状態でも多くの細菌が存在しています。

歯周病治療の目的も、口の中の細菌を完全に「除菌」することではなく、歯周病の原因となる細菌の量や環境をコントロールし、歯周組織の健康を維持することです。

これは、これまで解説してきた「PG菌」や「Dysbiosis(ディスバイオシス)」の考え方ともつながります。


朝のネバつきを減らすためにできること

まず基本となるのは、毎日のプラークコントロールです。

① 寝る前の歯みがきを丁寧に

夜の歯みがきは特に重要です。

就寝中は唾液が減るため、寝る前に歯面のプラークをできるだけ取り除いておくことが大切です。


② 歯と歯の間も清掃する

歯ブラシだけでは、歯と歯の間のプラークを十分に取り除けない場合があります。

歯間ブラシやデンタルフロスを、自分の歯の状態に合わせて使用しましょう。


③ 舌も清潔にする

舌の表面には「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる付着物ができることがあります。

舌苔が多い場合には、舌の清掃も口腔衛生管理の一つになります。

ただし、強くこすりすぎる必要はありません。


④ 口呼吸がないか確認する

口呼吸があると、口の中が乾燥しやすくなります。

朝起きたときに、

「口がカラカラ」

「喉も乾いている」

という場合には、口呼吸による乾燥も考えられます。


歯科医院では何を確認する?

朝のネバつきが続く場合、歯科医院では単に「ネバついているか」だけを見るのではありません。

お口全体の状態を確認します。

歯周ポケット

歯と歯ぐきの境目の深さを測定します。

プロービング時の出血(BOP)

歯ぐきに炎症があるかを評価する重要な指標の一つです。

プラークの付着状態

どこに磨き残しがあるのかを確認します。

歯石

自分では取り除けない歯石が付着していないかを確認します。

歯槽骨の状態

必要に応じてレントゲン検査を行い、歯を支える骨の状態を確認します。

こうした検査を組み合わせることで、**「単なる朝のネバつきなのか」「歯周病などのお口の問題が関係しているのか」**を判断する材料になります。


「朝だけだから」と放置しないことも大切

朝のネバつきそのものは、必ずしも病気のサインではありません。

しかし、

ネバつき+口臭

ネバつき+歯ぐきからの出血

ネバつき+歯ぐきの腫れ

ネバつき+歯のグラつき

など、ほかの症状を伴っている場合は注意が必要です。

歯周病は、痛みがほとんどないまま進行することがあります。

「痛くないから大丈夫」ではなく、気になる変化が続いているなら、一度歯周組織の状態を確認してみましょう。


武蔵小山で「朝の口のネバつき」が気になる方へ

朝起きたときの口のネバつきは、睡眠中の唾液分泌量の低下などによって起こることがあります。

一方で、プラークの蓄積や歯周病など、お口の中の状態が関係している場合もあります。

武蔵小山のよしだ歯科クリニックでは、歯周ポケット、歯ぐきからの出血、プラークの付着状態、歯石、歯槽骨などを確認し、現在のお口の状態をわかりやすくご説明します。

「朝のネバつきくらいで歯医者に行っていいのかな?」

と思われる方も、口臭や出血、歯ぐきの腫れなど、ほかの症状がないか確認するきっかけにしてみてください。


まとめ|朝の口のネバつきは、お口の状態を見直すきっかけに

朝起きたときの口のネバつきは、睡眠中に唾液の分泌量が減ることなどによって、誰にでも起こることがあります。

ただし、ネバつきが強く続いていたり、

  • 口臭
  • 歯ぐきからの出血
  • 歯ぐきの腫れ
  • 歯石
  • 歯のグラつき

などを伴っている場合には、歯周病などが関係していないか確認することが大切です。

「朝だから普通」と決めつけるのではなく、「以前よりネバつくようになった」「ほかの症状もある」という変化に気づくことが、お口の健康を守る第一歩です。

気になる方は、一度歯周病検査を受けて、現在のお口の状態を確認してみましょう。

この記事の監修者
よしだ歯科クリニック 院長 吉田浩一
東北大学歯学部卒

武蔵小山のよしだ歯科クリニックの「歯周病」の解説ページはこちら

「歯周病について知ってほしい!」シリーズ、一覧はこちら