歯周病について知ってほしい! 第18号 歯ぐきから血が出るのは歯周病? - 武蔵小山 よしだ歯科クリニック|痛みの少ない丁寧な治療

歯みがきで出血する原因と、早めの受診が大切な理由を歯科医師が解説

― 武蔵小山のよしだ歯科クリニック

「歯みがきをすると毎回血が出る…」

「歯間ブラシやフロスを使うと出血する…」

このような経験はありませんか?

「少し血が出るだけだから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。

しかし、歯ぐきからの出血は、お口からの大切なサインです。

健康な歯ぐきは、歯ブラシや歯間ブラシを正しく使用しても、ほとんど出血しません。

出血が続く場合は、歯ぐきに炎症が起きている可能性があり、その原因として最も多いのが歯周病です。

この記事では、歯ぐきから血が出る原因や、受診の目安、歯科医院で行う検査についてわかりやすく解説します。

歯ぐきから血が出るのは異常?

結論から言うと、

健康な歯ぐきであれば、通常の歯みがきで出血することはほとんどありません。

もちろん、強い力で歯間ブラシを歯ぐき当てたり、歯間ブラシのサイズが合っていなかったりすると、一時的に出血することはあります。

しかし、

  • 毎日出血する
  • 同じ場所から繰り返し出血する
  • 歯間ブラシやフロスで必ず血が出る

という場合は、歯ぐきに炎症が起きている可能性があります。


図① 健康な歯ぐきと炎症のある歯ぐき


歯ぐきから出血する主な原因

歯ぐきから血が出る原因はいくつかありますが、最も多いのは歯周病による炎症です。

歯周病(歯肉炎・歯周炎)

歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)がたまると、細菌が増殖し、歯ぐきに炎症が起こります。

炎症がある歯ぐきは毛細血管が拡張し、わずかな刺激でも出血しやすくなります。

強いブラッシング

力を入れすぎた歯みがきでも出血することがありますが、健康な歯ぐきでは繰り返し出血することは多くありません。

合わない歯間ブラシ

サイズが大きすぎる歯間ブラシを使用すると、歯ぐきを傷つけることがあります。


歯周病で出血する理由

歯周病菌が増えると、歯ぐきの中で炎症反応が起こります。

炎症部位では、

  • 毛細血管が拡張する
  • 血管の透過性が高くなる
  • 歯ぐきの組織がもろくなる

ため、歯ブラシやプローブが軽く触れただけでも出血します。

歯周病の代表的な原因菌である**PG菌(Porphyromonas gingivalis)**は、血液中のヘム(鉄分)やタンパク質を栄養源として増殖する特徴があります。

つまり、出血している歯ぐきは、PG菌がさらに増えやすい環境になってしまう可能性があります。


図② 出血とPG菌の関係


PG菌の解説は、「歯周病について知ってほしい! 第13号 最恐の歯周病菌・PG菌とは?」をご覧ください。

出血しているのに痛くないのはなぜ?

歯周病は**「サイレントディジーズ(静かに進行する病気)」**と呼ばれています。

初期から中等度の歯周病では、強い痛みが出ないことが多く、

  • 少し血が出る
  • 少し腫れる
  • 口臭が気になる

程度で進行してしまいます。

そのため、

「痛くないから大丈夫」

と放置してしまう方が少なくありません。


出血を放置するとどうなる?

炎症が続くと、歯ぐきだけでなく、歯を支える歯槽骨にも影響が及びます。

進行すると、

  • 歯周ポケットが深くなる
  • 歯ぐきが下がる
  • 歯が長く見える
  • 歯がグラグラする
  • 最終的に歯を失う

可能性があります。



歯科医院ではどんな検査をするの?

歯ぐきからの出血がある場合、見た目だけでは原因や進行度を正確に判断することはできません。

そこで行うのが歯周ポケット検査です。

検査では、

  • 歯周ポケットの深さ
  • 出血の有無(BOP)
  • 歯の動揺
  • レントゲンによる歯槽骨の状態

などを確認し、歯周病の進行度を評価します。


出血を改善するためにできること

歯ぐきの出血を改善するには、炎症の原因を取り除くことが重要です。

ご自宅でできること

  • 正しい歯みがき
  • 歯間ブラシ・デンタルフロスの使用
  • 禁煙
  • バランスのよい食生活

歯科医院でできること

  • 歯周ポケット検査
  • ブラッシング指導
  • スケーリング
  • ルートプレーニング(SRP)
  • 外科的治療、歯周病再生治療
  • 定期的なメインテナンス

歯ぐきからの出血は、「歯みがきをやめた方がいい」というサインではありません。炎症を改善するためには、適切なセルフケアと専門的なクリーニングの両方が大切です。


歯ぐきの出血が気になる方へ

歯ぐきからの出血は、歯周病の初期サインであることが少なくありません。

出血だけで痛みがない場合でも、歯周病が進行していることがあります。

よしだ歯科クリニックでは、歯周ポケット検査やレントゲン検査を行い、現在のお口の状態を丁寧にご説明したうえで、一人ひとりに合った歯周病治療をご提案しています。


まとめ

歯ぐきからの出血は、歯周病による炎症のサインである可能性があります。

健康な歯ぐきは、通常の歯みがきで出血することはほとんどありません。

出血をそのままにすると、歯周ポケットが深くなり、歯を支える骨が失われることもあります。

「少し血が出るだけだから」と放置せず、早めに歯周病の検査を受けることが、お口の健康を守る第一歩です。

この記事の監修者
よしだ歯科クリニック 院長 吉田浩一
東北大学歯学部卒

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